- 2024.07.12
- 第1回 「丑湯治だI♡♨(あいらぶゆー)」のご案内
- イベントのご案内です。 第1回 「丑湯治だI♡♨(あいらぶゆー)」 日時:令和6年7月23日・24日 「前夜祭」 神事後に温泉街にて 日 時:令和6年 7月23日(火) 内 容 湯田川温泉神楽上演 ①19:45~@旧多楽福亭 ②20:30~@正面湯前 2回とも湯田川温泉街にて メイン会場:湯田川温泉 正面湯前(鶴岡市湯田川湯元47) *雨天時は旅館宴会場にて上演 「土用の丑当日」 日 時:令和6年 7月24日(水) メイン会場:湯田川温泉 旧多楽福亭(鶴岡市湯田川乙93) 場所はこちら 内 容 『1日だけ旅館のお風呂で丑湯治体験』11:00~15:00 『竹遊びコーナー』16:00~19:00 『湯のまちビアガーデン』17:00~21:00(LO20:30) 『ヒバリズによるlive』19:00~19:30 『湯田川温泉神楽上演』19:45~21:00 『竹灯籠によるライトアップ』18:00~21:00 詳 細:『1日だけ旅館のお風呂で丑湯治体験』 通常受け入れていない旅館でも日帰り入浴を開放いたします。 「利用料」500円(利用時間11時~15時) 「対象施設」理太夫旅館・九兵衛旅館・隼人旅館・つかさや旅館 「利用方法」時間内に各旅館に直接お越しください。予約は受け付けておりません。 『無料竹遊びコーナー』 湯田川の孟宗竹で作った竹ぽっくり・竹輪投げを用意。 『湯のまちビアガーデン』17:00~21:00(LO20:30) ☆東京・下北沢のカノンブルーイングが東北初上陸のクラフトビールを提供! 鶴岡出身の製造責任者も会場に。限定100本ですのでお早めに。 https://canon-brewing.com/ ☆ビールに合うお祭り屋台メニューも ☆鶴岡市の遠州屋さんがメニュー企画したオリジナル スイーツ「ちょんべのおやつ」も提供。 ☆かき氷もご用意。 課題クリアで小学生以下無料であげちゃいます。 『ヒバリズlive in湯田川 開催』19:00~19:30 鶴岡在住のユニット「ヒバリズ」によるたそがれライブを行います。 ヒバリズの公式instagram 『湯田川温泉神楽上演』 1回目は19:45~旧多楽福亭前 2回目は20:30~焼きとりひで前にて。 (雨天時は20:15~つかさや旅館宴会場にて1回公演のみ) 『竹あかりによるライトアップ』 7月23日と24日に竹灯籠を各旅館や施設に設置。 鯉が池でも限定ライトアップを予定しております。 情報の更新は湯田川温泉公式instagramで発信しております。 こちらから お車でお越しの際は、指定の駐車場にお止めください。 住民会共同浴場駐車場か旅館組合共同駐車場にお止めください。 マップはこちらから イベントチラシ
- 2024.03.11
- 湯田川温泉 旧白幡邸のお雛様公開のご案内【令和6年3月15日~4月7日】
- こんにちは。 湯田川温泉観光協会です。 本年も旧白幡邸で雛様を皆様にご覧いただけます。 【期間】 令和6年3月15日(金)~4月7日(日) 【開催時間】 9:00~15:00 【入館料】 大人 400円 小・中学生 200円*幼児は無料です。 「ご宿泊特典」 湯田川温泉の旅館にお泊りの方に限り、無料でご案内いたします。 【展示内容】 旧白幡邸は明治43年より2年3か月を要して建てられた数寄屋造りの邸宅で、年に一度この時期にだけお雛様と共に一般公開されます。 欅材をふんだんに使用した邸内やお台所、京文化の技法を有する庭園も見所。幕末~明治期の雛人形と共にゆっくりとご覧ください。 <おくるみ会の作品展示> 湯田川オリジナルの「おくるみ飾り」の名物の一つ。 お雛様の盛り上げ役として考えられた布小物のことで、地域住民で構成されている「おくるみ会」が毎年一つのテーマを決め、1年かけて手作りしています。 これまでの作品“庄内野菜”,“果物”,“庄内浜の魚”などに、今年のテーマ”湯田川温泉の歴史‘にちなんだ「おくるみ飾り」が新たに加わり、旧白幡邸を賑やかします。 今年のテーマは「鯉が池の鯉」になります。 *鯉が池とは温泉街ちかくにある鯉にえさやりの出来る古くからある池になります。 昨年初めて、由豆佐売神社に鎮座する山形県指定の天然記念物「乳いちょう」を作成いたしました。 ぜひ、ご覧になっていただければと思います。 *「乳いちょう」という名前の日本酒の販売もしております。販売先はこちらから。 <おくるみ作品の販売> 世界で一つしかない手作りのおくるみ。 ご自宅で飾れるようなお手頃サイズで販売いたします。 お早めにお求めください。
- 2024.02.13
- 渋温泉食堂 gonkiの岸田陽一さんを講師に迎え、研修を行いました。
- 湯田川という地域において「食」をどのように捉え、これからの世代にを残すことができるのか。また、観光客のみなさまへ、どのような価値を提供し、何を伝えていけば良いのか? こうした大きな問いについて、向き合わなければいけない時期になってきたのかもしれません。そんな問いに対するヒントを得るための研修第二弾として、長野県で「渋温泉食堂gonki」を営む岸田陽一さんを講師にお迎えしました。 ⚫︎講師紹介 岸田陽一さん フランス東部・アルザス地方の有名レストランで修業した後、2013年に妻の里佳子さんの実家がある長野県内に移住。大阪や東京などの三ツ星レストランでキャリアを積む中、自らの店舗を構える一番最適な環境を探し求める。2020年1月、山ノ内町に夫婦でレストラン「渋温泉食堂gonki」をオープン。昼夜ともに6600円のコース料理を提供している。 ⚫︎研修について 本研修は、地域住民と外部の方が交わり、新しい何かにつなげていくアイディアを得ることを目的としています。対象者は、各旅館の調理担当者をはじめ、近隣でお店を営む方や、地域のお母さんたち。コーディネートは、庄内地域で食にまつわる活動をする小野 愛美さんです。 湯田川温泉つかさや旅館の厨房で、実技講習と試食会を行い、湯田川地域の季節の食材を活かしたアルザス料理の作り方を教えていただきました。メニューの説明を終え調理がはじまると、場の空気は一気に引き締まり、たくさんのお料理を目にも止まらぬスピードで仕上げていきます。参加者は目の前でシェフの手さばきを見ながら、そのスピード感に置いてかれまいと積極的に手を動かしました。 長野県は全国的に見ても、食材に恵まれた土地。「渋温泉食堂gonki」では、アルザス料理だからといって特別な食材を用意するのではなく、身近にあるお野菜や山菜などの山の幸、イノシシをはじめとするジビエなどを提供しています。食材の面では山を背にした湯田川温地区と共通する部分があり、どのように活用していくのかという点で大きな学びがありました。いくつかのお料理を紹介していきます。 お店名物のイノシシのリエットを湯田川でもつくってくださいました。イノシシの肉を柔らかくなるまで煮込み、ペーストにしてから、こんがりと焼いたパンにのせていただく一品。味付けは塩だけというのが信じられないほど、シンプルながらしっかりとした味わい。岸田家のお子さんたちも大好きなんだとか。 庄内では豚肉を食す文化がありますが、アルザス料理でもよく使用する食材だといいます。豚肉を酒粕で味付けして、バターでソテー。それだけでも十分美味しそうですが、細切りにして短時間茹でたシャキシャキのジャガイモを乗せ、仕上げにふきのとうを散らします。酒粕の新しい使い方を発見しました。 そば粉でつくるガレットは、春菊や水菜など食感のいいお野菜の上に、シシ肉とあさつきをのせ、つかさや旅館の女将特製のばんけみそで味付け。湯田川の先にある田川地区はそばの栽培が盛んな地域なので、田川のそば粉を使用したメニュー開発を考えるのも面白いかもしれません。 カルガモは、庄内柿とあわせてサラダに仕立てます。干し柿を一口サイズにカットしたら、お酢とあわせてビネグレットソースに。焼いた鴨の脂には、うまみがぎゅっと詰まっているので、オイルとして使用できます。調味料は最小限に、素材を余すことなく使う調理方法は、前回の北沢先生の教えにも通ずるところがありました。 研修は説明を含め4時間と限られた時間でしたが、みるみるうちにたくさんのメニューが完成しました! 豚肉、人参、葱、筍の水煮を味付けして白ワインで蒸し焼きに。 ジュニパーベリーやローリエ、白ワインの香りが爽やか。 じゃがいもと葱のポタージュは、寒い季節にうれしい味わい。 葱が苦手な参加者も、これなら美味しいと感動していました。 さっくりとしたパイに包まれた豚のテリーヌ。添えるのは山うどとこごみのピクルス。 サゴシとじゃがいものテリーヌ。庄内の白身魚もテリーヌにアレンジできそう。 続いてキジのテリーヌ。同じテリーヌでも、食材によってさまざまなバリエーションがうまれます。 筍にばんけみそを塗って、豚肉で巻いたものをフリットに。自家製マヨネーズでいただきます。 季節の山菜 うるいは、細く割いてサラダに。イノシシ肉の重厚感を、マスタードがさっぱりさせてくれる。目玉焼きにクルトンを乗せたスペシャルなサラダ。 調理が終わって和やかな雰囲気の中、参加者の質問に答える岸田さん。 どのメニューも驚くほど美味しく、参加者は感動するばかり。湯田川温泉の各お宿で提供しているお料理は和食がメインですが、岸田さんから教わったアルザス料理の中には、すぐに実践できる学びも多くありました。それから何より、地の食材を生かすアイディアの種を受け取りました。
- 2024.01.27
- 湯田川の夜。郷土料理でおもてなし
- 12月と1月のとある日、湯田川温泉で2泊3日のモニターツアーを開催しました。2日目は旅館にてオフサイトミーティングを行ったあと、地域のお母さんたちがつくる郷土料理を振る舞い、おもてなしいたしました。地域の人々の生活や食文化を感じられるお料理の数々は、どこか懐かしくほっこりと落ち着くような味わいで、ここにしかない美味しさがあります。そんな郷土料理をたのしむ夜の様子を、レポートさせていただきます。 まずは、つかさや旅館の厨房にて下ごしらえ。 提供した郷土料理は、庄内の食材をふんだんに使用した以下のメニューです。 ・「からとり芋」の芋煮 ・「孟宗」の煮物 ・「庄内柿」と人参の白和え ・「庄内柿」と「孟宗」のマリネ ・ごま豆腐の餡かけ ・大根葉のけんちん ・大根漬けのけんちん ・大根皮のきんぴら ・いとこ煮 ・鮭の焼き物 ・はららごご飯 経験で培われた手際の良さで、次々と仕上がる料理の数々。 料理をつくったのは、湯田川地区に住むお母さんたち。 ごま豆腐の餡かけ。出来立ての餡から湯気がのぼる。 お母さんたちからつくり方を教わる、つかさや旅館の女将 かなえさん。 湯田川温泉の共同浴場から歩いて3分ほどの場所に、かつて多楽福亭(たらふくてい)という、地域で愛される定食屋がありました。その跡地を改装し、新たに人々が集う場所として活用しています。あたりが暗くなった頃、ミーティングを終え、参加者の皆さまが続々と集まってきました。 カウンターにずらりと並ぶ、郷土料理。和食割烹のような雰囲気です。 好きなものを、好きなだけ。どうぞ召し上がれ。 お料理をつくって提供するまでをお母さんたちが一貫して行いました。 お料理はビュッフェ形式でお出ししました。 お母さんたちはカウンター内でコミュニケーションをとりながら、「これは、どんなお料理なの?」といった質問に答えるシーンも。提供した食材と、お料理の一部を紹介していきます。 湯田川の隣にある、藤沢地区で焼畑栽培によりつくられる在来作物の「藤沢かぶ」。10〜15cmほどの細長いかぶで、上は鮮やかなピンク色、下は白色をしています。薄皮で生で食すことができ、パリっとした食感と爽やかな辛味が特徴です。 山形の郷土料理を代表する「芋煮」。今回は、庄内に伝わる里芋の一種で、ぬめりがなくほくほくとした食感が特徴の「からとり芋」を使用しました。庄内地方の芋煮は、豚肉を使用する味噌ベースの味付け。だんだん寒くなる季節にうれしいお料理です。 理太夫旅館の女将がつくった「いとこ煮」。かぼちゃと小豆でつくるのが一般的ですが、庄内では小豆と餅米を炊いてつくります。 すぐ裏手の竹林でとれるたけのこ「湯田川孟宗」。5月中旬に旬を迎え、その柔らかさと風味が評判。水煮缶として保存し、一年を通して提供しています。 庄内では、いくらを「はららご」といいます。庄内地方では、秋口から薄皮が付いたままの「はららご」が魚屋さんなどにならび、粒ひとつひとつを丁寧にほぐして漬け込みます。真っ白なご飯に「はららご」をたっぷりとかけていただく、贅沢な「はららご飯」。 番外編。九兵衛旅館から巻物の差し入れ。調理長は、酒田にある老舗の寿司店で経験を積んだのだとか。 湯田川温泉が位置する山形県鶴岡市は、ユネスコ食文化創造都市に認定され、その食文化は古くから大切に受け継がれてきました。一面に広がる庄内平野の農作物や、日本海の海の幸に恵まれ、さらに月山・羽黒山・湯殿山からなる出羽三山からは、山の幸をつかった精進料理が伝統食として人々の暮らしに伝わっています。提供するお料理には、そんな独自の食文化が反映されています。 郷土料理の基本はこの土地でとれる旬の食材を生かしてつくる地産地消。湯田川にきてくださる方々には、地のものを食べて、地のお湯に浸かり、土地のパワーを蓄えて、明日への活力に変えてもらえたら…。どれも素材の味を生かしたシンプルなお料理なので、消化に負担をかけず、湯治滞在の際にもおすすめできます。 「こんなお店があったらいいな」とのお声もいただきました。 郷土料理と、庄内の地酒をたのしむ夜。 ご参加の皆さまにご好評いただき、無事に終了しました。 先人たちの知恵と、土地の恵みがぎゅっと詰まった郷土料理。地域の人々にとっては慣れ親しんだ味でも、外からいらした方々には新鮮に感じていただけることを実感する機会になりました。
- 2024.01.26
- 北沢 正和さんを講師に迎え、研修を行いました。
- 湯田川という地域において「食」をどのように捉え、今度、子どもたちにどんなものを残すことができるのか。また、観光客のみなさまへ、どのような価値を提供し、何を伝えていけば良いのか? こうした大きな問いについて、向き合わなければいけない時期になってきたのかもしれません。ひとつの物差しを得るきっかけとして、湯田川温泉旅行協同組合では、八ヶ岳山麓の山里で蕎麦と創作料理の店「職人館」を営む北沢 正和さんを講師に迎え、研修を行いました。 ⚫︎講師紹介 北沢 正和さん 佐久市で公務員として20余年勤務後、1992年八ヶ岳山麓の山里で古民家を再生し、蕎麦と創作料理の店「職人館」を開館。地場産食材と職人技を融合した農家レストランの草分け的存在。2010年農林水産省第1回「料理マスターズ」では全国7人の料理人受賞の一人に選ばれる。 ⚫︎研修について 研修の目的は、地域住民と外部の方が交わる中で、新しい何かにつなげていくアイディアを得ること。対象者は、各旅館の調理担当者をはじめ、近隣でお店を営む方や、地域のお母さんたちです。 料理に対する考え方を学ぶ座学のほか、実技研修と実食を含むワークショップ形式で開催しました。司会は、この地域で食にまつわるコーディネートを手がける小野 愛美さん。北沢先生は親しみやすい人柄で、ざっくばらんにお話ししてくださいました。 「採れたての野菜は、手を加えすぎず、シンプルにいただく。」 畑や野にある採れたての野菜は、自然の恵みが詰まっている状態。「食べ物は、丸ごと食べる方がいい」というのが、北沢先生の教えです。野菜は、葉や皮や根など、全部があって生きている。全体を食べることで、食べ物の命をそのままいただく。これは、「一物全体食(いちぶつぜんたいしょく)」という考え方です。 現代の調理法は、食材に包丁を細かく入れることで酸化させ、皮をむき水にさらすことで、土という料理人が与えた恵みを水の中に逃してしまう。それだけでなく、実際は食べられる部分を多く捨ててしまっているかもしれません。 だからこそ、食材と向き合う時には、食材の気持ちを考えることが大切。わたしたちが食材を見るとき、食材もまたこちらを見ている。「何度も包丁を入れたら痛いだろうか」「どんな料理になりたがっているのか」と、食材を命あるものとして関心をもち、愛着を持って接することがおいしい料理づくりに繋がるといいます。実際に、素材の旨味を味わえるシンプルな調理法を紹介してくれました。 在来野菜の藤沢かぶや、孟宗(たけのこ)の水煮など、湯田川にある食材をつかって、いくつかの料理を即興で仕上げてくださいました。日本に古来からある基本の調味料「塩」にこだわり、白砂糖を使わず、野菜の甘みを生かして仕上げます。 湯田川の旬の食材を用意しました。 北沢先生が持参した乾燥きのこと、たけのこの水煮でつくるスープ。味付けは塩だけ。 通常捨ててしまう孟宗の皮を、蒸すために使用。北沢先生ならではの発想です。 藤沢かぶと孟宗の蒸し焼き。藤沢かぶは、葉や根、皮をそのままに。 彩りがきれいな、庄内柿をつかった酢の物。 試食タイム。どのお料理も、素材の旨みがつよく感じられます。 大根に、湯田川地区で採れたかぼすを添えて。 味わいの感想を話しながら、旅館のお料理に取り入れるアイディアを出し合いました。 湯田川という地域をどう見るか? 北沢先生は「地域格」という考え方についてもお話ししてくださいました。 食材ごとに味わいが異なるように、人間にはそれぞれの人格があり、地域にもまた性格がある。湯田川という地域ひとつにも、多様な人が暮らしていて、それぞれ得意・不得意がある。さまざまな役割の人が集まってひとつの「地域格」、つまりその土地の特徴になるという考え方です。 湯田川温泉は観光地としての側面の他にも、住宅地としての側面があり、そこにはさまざまな職に従事する方々が暮らしています。「食材」をどう生かすかで料理の味が決まるように、ここに暮らす人々が力を合わせることで「地域」のあり方が決まる。「人」に重きをおき、それぞれの得意分野を生かし関わっていくことが地域の価値となることを学びました。 この貴重な機会を、今後の地域づくりに繋げてまいります。