
令和8年10月 湯田川温泉で、宮城・大崎のジビエ事業者を招いた研修会を行いました
湯田川温泉ジビエ研究会は、令和8年10月13日(火)と14日(水)の2日間、宮城県大崎市の合同会社ジビエの郷おおさきから、代表社員の菊地大樹さんと現場責任者の今野淳さんをお招きし、研修会を行いました。

1日目 大崎市の取組を聞き、試食しました
13日は、湯田川温泉内を会場に行いました。
ジビエの郷おおさきは、大崎市が廃校になった小学校を改修して整備した「大崎市ジビエ食肉処理加工等施設」の指定管理者です。
同社のパンフレットによると、野生イノシシ肉の処理加工施設としては東北で初めての施設とのことです。
菊地さんからは、施設の立ち上げの経緯と、販路を開くまでの苦労を伺いました。
イノシシ肉は検査と処理に手間がかかるぶん価格が高くなりやすく、日常的な消費には向きません。
そのため現在は、仙台市内のフランス料理店やホテルなど、洋食の市場に向けた営業を進めているそうです。
今野さんからは、現場の仕事を伺いました。止め刺しから1時間以内に施設へ搬入すること。
豚熱と放射能の検査を全頭で行うこと。食肉用と減容化用で、受入の時間帯と搬入口を分けていること。
令和7年度は大崎市全体で1,570頭のイノシシが捕獲され、このうち231頭を食肉として受け入れたとのことでした。
後半は、お持ちいただいた大崎ジビエの試食です。次の3品をいただきました。
- イノシシフィレの串焼き
- 猪の切り落としの焼肉(1mmの薄切り)
- ソーセージ(豚肉との合いびき)



1mmの薄切りは、今野さんから伺った扱い方のひとつです。
イノシシの肉は筋肉質で硬くなりやすいため、薄く引くことで食べやすくなり、枚数も多く取れるとのことでした。
意見交換では、旅館でどう出すかが話題になりました。
会席の小鉢、一人用の小鍋、しゃぶしゃぶ、骨付き肉のローストなど、少量で成立する形が旅館には合うのではないか、という意見が出ています。
続いて、湯田川のイノシシを並べました。
研究会が処理をお願いしているたがわジビエのもので、いずれも研究会の共同代表で捕獲を担う加藤聡が仕留めた個体です。
- 芋煮
- サルシッチャ(腸詰めにしないもの) ピーマンと合わせて
- ヒレカツ 柿麹ソース
柿麹ソースは、湯田川温泉の芽出しで作ったお米からおこした麹で醸したものです。【要確認:「芽出し」の説明】



2日目 罠の現場と、処理施設を回りました
14日は、午前中に現地を回りました。
はじめに、研究会が湯田川地内に設置しているICT箱罠の現場を回りました。雨のなか、設置場所の選び方や周囲の環境について助言をいただいています。成獣のイノシシは警戒心が強く学習するため、箱罠を避けたり、電気柵の下を掘って入ったりすること。箱罠を置くときは、熊が誤って掛からないようにする配慮が要ること。

続いて、鶴岡市田川のたがわジビエへ移り、解体と加工の手順を見ながら指導を受けました。
骨から外す前に1〜2日ほど冷やして熟成させること。筋を取り除くと、ソーセージの食感が変わること。
脂の付き方は季節と、その個体が食べていたもの(桃、タケノコ、ドングリなど)によって大きく変わるため、脂の少ない時期は加工品に回すなど、品質を一定に保つ工夫が要ること。
これから
研究会では、湯田川温泉としてイノシシをどう出していくかを検討しています。旅館ごとに仕立てを変えながら、温泉街全体でひとつの名物として打ち出せないか、という方向です。
令和9年1月には、兵庫県の丹波篠山市観光協会から講師をお招きし、「ぼたん鍋」が地域のブランドとして定着するまでの進め方を伺う予定です。
本研修は、観光庁「観光需要分散のための地域観光資源のコンテンツ化促進事業」として、湯田川温泉旅館協同組合が実施しました。
- ・投稿者の名前:
- 湯田川温泉観光協会
- ・プロフィール:
- 湯田川に住み、湯田川を愛している旅館の仲間たち
- ・SNSやホームページへのリンク系:
- https://www.facebook.com/yutagawaonsenkanko














